Lirik Lagu JKT 48 - Heavy Rotation

JKT48のデビュー直後に書かれたインドネシア語新聞記事を見つけたのでご紹介します。かなり古い記事ですが、インドネシアの一般紙がJKT48にそれなりの紙幅を割いて論じるのは結構珍しいので訳してみました。

「姉」としてのAKB48、「妹」としてのJKT48
 

明るく可愛らしい女の子たちが砂浜で汗を流している。彼女たちは日本語で楽しげに歌を歌いながら揃った動きを見せる。暑さにも負けず、イオン飲料を飲んで彼女たちは元気いっぱいだ。

 

その飲み物のCMはおそらくすでに馴染み深いものとなっているだろう。2011113日にオーディションを終えたばかりのJKT48にとって初の活躍の場となったCMだ。当初、このグループの名前はインドネシアの人々にとって聞きなれないものだった。その名が知られるようになったのは、JKT48がそのアイソトニック飲料CMの主演に抜擢されて以降のことである。

 

JKT48はもちろん突然に誕生したわけではない。日本で社会現象を巻き起こしたアイドルグループ・AKB48がオーディションを行い、彼女たちを存在感を持ったチームに仕立て上げたのだ。インドネシアはおそらく誇りに思う必要があるだろう。なぜなら、これは海外に拠点を置くAKB48初の姉妹グループであるからだ。

JKT48ポカリスエットCM

JKT48結成
以前にも、「いつでも会いに行けるアイドル」というコンセプトを持つAKB48にはすでに、SKE48HKT48NMB48、そしてSDN48という4つの姉妹グループがあった。これらの姉妹グループは「ヲタ(48ファミリーのファン集団)」の支持を受け、お互いに存在感を増しつつある。

 

JKT48結成のアイデア自体はAKB48プロデューサーの秋元康の発案によるものだ。京都造形芸術大学副学長を務める秋元は、JKT48とは才能あふれるインドネシアの女の子たちが夢を叶える場所であると語っている。JKT48の「姉」グループであるAKB48のように。AKB4859人のメンバーから成り、歌やダンスに秀でているだけではなく、俳優や番組司会にも才能を見せている。

 

JKT48のメンバー全員が、可愛らしい容姿、美しい声、上手なダンスといった才能を武器に、本当のアイドルになるという自分たちの目標を達成するために必死に努力している。
 

まだデビュー直後ではあるが、十代のメンバーからなるJKT48はすでに視聴者の目に留まる機会も多い。CMに主演し、先日日本でのステージが行われた今、ファンはJKT48が歌う「ヘビーローテーション」のビデオクリップ発表を待ち望んでいる。

 

著名なアイドルグループの「妹」として、JKT48が今後どのようなコンセプトのもとに活動していくかを決めるのはそれほど難しいことではない。彼女たちの「姉」グループが体現してきた方針を踏襲すればよいからだ。すなわち、ファンと身近にあり、劇場で毎日公演を行うという方針である。

 

ファンとともに

 

「いつでも会えるアイドル」という秋元康が提唱するコンセプトはユニークなものであるといえる。豪華や高級といった印象からは離れ、親しみやすくファンと身近な存在を目指している。AKB48においては、このコンセプトは「ファンたちは東京のAKB48劇場に行けば、自分たちのアイドルと会うことができる」という意味を持つ。もちろんファンにとっては、握手をしたり、写真を一緒に撮ったり、楽しくおしゃべりをしたりといった機会でもある。

 

Tokyohive」が伝えるように、1100万枚のアルバムを売上げ、最も売れているアイドルグループにノミネートされるまでになったAKB48の成功は、ファンと身近な存在であるというコンセプトと切り離すことができない。JKT48も当然、同様の成功を夢見ているはずだ。

 

JKT48も、AKB48同様にファンにとって身近なアイドルとして、ひとりでも多くの方に見守っていただき応援していただくことで、ジャカルタからインドネシア全国へ、そしてアジア、世界へと活動の場を広げて行きたく思っております」とJKT48公式ホームページに記されている。

 

そして、インドネシア音楽界の激しい競争の只中にある彼女たちの運命はどうなるのだろうか。これから行われるであろうファンと身近であるという戦略はこの国の音楽ファンの関心を惹くのだろうか。もちろんまだはっきりとしたことは分からない。どの地方もそれぞれ異なる性質を持っているからだ。また、インドネシアの女性アイドルグループである7iconsCherrybelleがコケティッシュなスタイルですでに成功を収めていたとすれば、JKT48がこの国で存在感を発揮することは当然難しいと言えるだろう。

 

そうした彼女たちの今後の予測はさておき、JKT48が綺麗な足で上手に踊るが、ステージ上ではいつも口パクでお茶を濁すようなグループだけにはなってもらいたくない。AKB48という彼女たちの偉大な「姉」グループと秋元康の素晴らしいコンセプトを追いかけていってほしい。

 2012年1月15日「Suara Merdeka」紙

[管理人コメント]
 JKT48が2011年11月にお披露目されてからおよそ2ヶ月後に「スアラ・ムルデカ」紙に掲載された記事です。 「スアラ・ムルデカ」紙は中部ジャワ最大の地方紙です。かなり古い記事ではありますが、芸能ニュース以外のメディアがJKT48に関する真面目な論説的記事を掲載するのは-僕の知る限りでは-それなりに珍しいことなので試しに訳してみました。
 2013年4月現在、記事の発表から1年以上が経過していますが、これまでに専用劇場の完成や第2期メンバーの加入、ファーストアルバムの発売など、爆発的な人気はないもののJKT48はまずまずの活躍をしていると言えそうです。インドネシアでの評価等については、今後も関連する記事の翻訳を通じてご紹介していければと思っています。「このメンバーの記事がもっと読みたい」等のリクエスト等があれば、ツイッターかコメント欄までどうぞ。できる限り対応いたします。

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