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「マカッサル48ファミリー」(スラウェシ島)

ファンにとって、JKT48とは何か。今年1月27日、インドネシアの有力地方紙「ジャワ・ポス」がJKT48のファンに焦点をあてた特集記事を組みました。3つの記事からなる特集では、JKT48に対する現地ファンの情熱を知る上で非常に興味深い視点を提供してくれます。日本のアイドルファンとの比較という面からも有益な特集だと思いますので、JKT48に興味がある方はぜひご覧下さい。第3回の今回は地方出身ファンの情熱に迫ります。

カメラを手放し、飛行機チケットを購入

 ファンというものは、時には理解しがたいものもあるが、本当に様々な方法でアイドルへの愛を示す。JKT48はまだ結成から日が浅い。だが、幸運にもメンバーたちが熱狂的なファンを獲得するまでに、それほどの時間を要することはなかった。ファンたちは自らのアイドルのために時間を割き、手間をかけ、それに伴う支出をいとわない。

現在スラバヤ第9高校1年生であるバシュロニ・シドコンは7ヶ月で2回、バイクに乗って首都ジャカルタへと向かった。
[直線距離で800キロ/札幌-東京間に相当] 初めての出発は推しメンであるシャニアの誕生日があった2012年6月。友人と二人でスクーターに乗ってジャカルタへ向かった。

そして、JKT48チームJが「恋愛禁止条例」公演を行った2012年末に2度目の出発を果たした。前回とは異なり、ロニはこの時ひとりでジャカルタへ向かった。「12月26日の20時に出発して、翌日(27日)の18時にJKT48劇場に着きました」とロニは1月19日、ジャカルタのJKT48劇場で語った。このインビュー時にはたまたまバイクには乗らず、電車でジャカルタに来ていた。ロニは合計で7回ジャカルタに来ているが、そのうちの2回はバイクを使っている。

一番の理由は金銭的な問題だ。ロニにとって、まだ収入を得ていない同年代の若者がスラバヤ-ジャカルタ間を飛行機に乗って頻繁に行き来するなどはあり得ないことだという。

「始めのうちは、正直に言えば、バイクに乗ってジャカルタに行きたいんだって、シャンジュ(シャニア)推しの連中に言ったらお前は狂ってるよって言われました」とロニは笑う。飛行機に乗ってジャカルタに行ったこともあるが、チケット購入にあたっては、ベースを買うための貯金を切り崩さなければならなかった。

ロニ自身、あの時とった行動はやや極端であったと認めている。だが、どうあろうとも彼はすでに、そのAKB48の姉妹グループに恋に落ちてしまっていたのだ。スラバヤからの道中、嵐に見舞われ、何度もパンクし、道に迷いながらも彼は後悔などはしなかった。

「ジャカルタに来るたびに、新たな視点が開けます。アイドル鑑賞は二の次になりました。JKT48のファンになってから僕にはたくさんの新しい友達ができました。みんな地方から出てきています」とロニは語った。

ロニだけではない。アクサンド・アブディ(20)と「マカッサル48ファミリー」の友人たちもJKT48にまつわる思い出を共有している。昨年、彼らはお金を出し合い、3回ジャカルタへ飛んだ。「初めて行ったのは、劇場がオープンしたばかりの2012年6月。それから、11月と12月です」とアクサンドは語った。

こうした行動はお気に入りのアイドルに会いたいという思いから生まれたものだ。負担を軽くするために、彼らは資金を出し合うことに決めた。計算の結果、一人当たり3百万ルピア(約3万円)を負担することで合意した。その金額には往復の飛行機代、ジャカルタでの交通費、食事代、宿泊代、そしてJKT48劇場のチケット代が含まれている。

資金を捻出するためにデジタルカメラを手放さなければならなかったアクサンドを含め、11人がジャカルタへの旅行に申し込んだ。17日間のジャカルタ滞在でJKT48に関わる様々なイベントに参加した。

以前、ブロックMのパサラヤで行われていた頃のJKT48 劇場公演に彼らは8回参加した。昨年11月に再び集まった時にはFXモールにJKT48専用劇場ができていた。参加者は10人に減っていたが、彼らはこれまで同様、嬉々としてMIXを叫んでいた。

「11月は劇場で見れたのは6回だけでした」とマカッサルでインドネシアムスリム大学(UMI)土木技術科に通うアクサンドは説明した。「マカッサル48ファミリー」にはまだ興味深い話がある。彼らはJKT48メンバーのために「ボム・プロジェクト」を行ったことがある。JKT48の推しメンにプレゼントを贈りたいと考えているマカッサルのファンから代行を引き受けた。

非常に多くのプレゼントが集まり、その「ボム」の重さが70キロを超えたこともある。彼らは次回のジャカルタ再訪を6月に予定しており、アクサンドは15人以上の参加者が集まることを目標にしている。