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2014年11月11日付けコンパス紙社説「中国に学べ(Belajar sampai Tiongkok)」の翻訳です。北京で行われたインドネシアと中国の首脳会談を念頭に、両国関係の今後とインドネシアが取るべき選択について論じています。

社説:中国に学べ
コンパス(2014年11月11日火曜日)

ジョコ・ウィドド(ジョコウィ)大統領と習近平国家主席の首脳会談はまるでインドネシア共和国大統領が世界の舞台へ向かう入口であるかのようだった。

良きホストとしてゲストに向ける敬意の表現はさておき、ジョコウィ大統領との会談における習主席の発言には注目すべき点がある。習主席は、インドネシアはジョコウィ大統領のリーダーシップのもとで、今後さらに発展し、国際舞台で重要な役割と担うとの確信を抱いていた。

こうした習主席が抱く確信からは、インドネシアがさらに発展すれば、今後ますます重要な貿易相手国となるだろうという中国政府の期待が透けて見える。インドネシア経済が今後さらに発展し確固たるものとなれば、「中国の夢」すなわち 太平洋とバルト海を連結させ、東アジア、南アジア、中東をつなぐ輸送回廊の建設を目指す中国側の取り組みの大きな助けとなる。これを彼らは「シルクロード経済圏」と名付けている。

もちろん、この構想では中国だけではなくインドネシアも利益を得る。さらにジョコウィ大統領が目指す海洋軸構想が実現すれば、「シルクロード経済圏と世界海洋軸」間の会談も行われるはずだ。インドネシアはこうして受け身になるだけではなく、地域戦略に積極的に関与していくだろう。

中国はなぜそれほどまでに高い目標を掲げるのだろうか。中国は力、強さ、能力を持つ。この国はここ20~30年で世界第2位の経済大国に上り詰め、その影響力は今や至る所で感じられる。最近では、アメリカとその同盟国が撤退した後のアフガニスタンに中国が入ったという事例もある。

私たちの目に映る中国は今、さらに急速に、さらに遠くへ歩を進めている。この国はまた東アジア諸国の経済成長の原動力としての地位をすでに確立しただけではなく、大国間、例えばアメリカとの勢力関係にも変化をもたらしている。

こうした現状を鑑みるに、インドネシアは東南アジア地域最大の大国として、将来的な抵抗に対処および管理する上でも、自らの戦略的利益に合わせたより重要な役目を担っていかなければならない。このため、私たちが中国から、例えばどのようにして現在のような急速な経済変革を成し遂げたのかを学んだとしても何ら問題はあるまい。

今私たちが-ジョコウィ大統領の天津訪問など-中国のインフラ設備の構築方法を学べば、やがては例えば国防やその他の分野における技術移転も学び、実行できるはずだ。こうした取り組みこそが、今後さらに取り残されないためにも、私たちが選ぶべきものだろう。

Kompas, Selasa, 11 November 2014
Tajuk Rencana: Belajar sampai Tiongkok